使わなくなったスプレー缶の処分方法とその注意点について

スプレー缶

スプレー缶のごみの分類

スプレー缶
スプレー缶は中身を使い切らないまま捨てるなど誤った処分をすると、死亡事故につながる可能性があります。なので、スプレー缶は、ゴミの分類としては「危険ごみ」に該当することが多いです。

まずは、大阪府の主要な市を例にして各自治体のスプレー缶の分類やごみの出し方を紹介します。
ただし、自治体によってごみの分類は異なりますので、処分する場合は住んでいる自治体のホームページを確認してみましょう。

大阪府・大阪市の場合

スプレー缶・カセットボンベ類は、週1回の「資源ごみの日」に、資源ごみの袋ではなく中身が見える透明の袋に入れて出すことができます。

ただし、塗料スプレー(ラッカー等)は「普通ごみの日」に出します。どちらも処分する際は穴を開けず、必ず中身はすべて使い切ることが必要です。

大阪府・堺市の場合

大阪府・堺市では、スプレー缶・カセットボンベ類は、小型金属に分類され月1回収集しています。

出す際は必ず中身を使い切り、穴を開けずに他の小型金属とは別の袋に入れ、「スプレー缶」と貼り紙をして出します。また、堺市の公式ホームぺージでは、ごみの出し方を動画で詳しく説明しています。

大阪府・豊中市の場合

スプレー缶やガスボンベは、2週間に1回の「空き缶・危険ごみの日」に、市指定のごみ袋に入れて出すことができます。

豊中市でも他の市と同様に、スプレー缶に穴を開けず必ず中身を使い切ることが推奨されています。ただし、どうしても中身が入った状態で処分せざるを得ないときは、自分で穴開けをせず収集担当課に連絡して相談しましょう。

スプレー缶をごみで出す上での注意点

注意

スプレー缶は処分の仕方を間違えると、自分が命を落としてしまったり、他人の命を奪ってしまう危険性があります。

なので、スプレー缶をごみで出すときは以下の2点に気を付けましょう。

スプレー缶に穴を開けないこと

昔はスプレー缶に穴を開けて廃棄することが常識でした。

しかし、中身が完全に空でなければ安全ではないため非常に危険な行為です。なぜなら、穴を開けるときに内容物が目に入ってしまったり、金属がこすれて発生する火花に引火したりする可能性があるからです。

実際にスプレー缶に穴を開けて火災になって死亡してしまったという事故もあります。なので、現在では事故防止の観点から、環境省がスプレー缶の穴開けをしないように自治体に呼び掛けています。

もし処分する際に穴を開けなければいけない場合は、必ずを中身を空にしておきましょう。

完全に中身を使い切るようにすること

ガスは可燃性なので、スプレー缶内に残っていると、処理する際に爆発してしまう可能性があり危険です。

ほとんどの自治体でガスは可燃物以外の分類になっていますが、何かの手違いで可燃物に紛れ込んでしまうこともゼロとは言い切れません。

そのときにもしスプレー缶の中身が残っていたら、焼却炉を傷つけたり、ゴミ収集車で爆発したりすることがあります。なので、スプレー缶の中身は全て使い切ってから処分するようにしましょう。

中身の入ったスプレー缶を使い切る方法

方法

スプレー缶には様々な種類があり、その種類によって中身を使い切る方法は違っています。

ここでは、私たちがよく使う4種類のスプレー缶の使い切る方法を説明します。

塗料

スプレー式塗料は、プラモデルや模型に色をつけるために使います。スプレー式塗料は人体に有害な成分が含まれている可能性があるため、不要になったからといって周囲にまき散らしてはいけません

ガス抜きキャップがついている製品は、ガス抜きキャップを使用してガスを出し切りましょう。ガス抜きキャップがついていない場合は、風がない場所で新聞紙に吹き付けると良いでしょう。

どちらも周囲への飛散に注意し、人気のない場所で行ってください。

生活用品

生活用品は、ヘアケア用品、デオドラント用品、消臭剤などのスプレーを指します。人に使うものなので人体に悪影響はなく、一気に噴射しても特に問題はありません。

人に迷惑がかからない場所で全て中身を出し切りましょう。

また、家で出し切る場合は換気をしながら行いましょう。ただし、ライターやマッチのそばで行うと引火してしまう可能性があるので、ライターやマッチの近くは避けてください

LPガス

LPガスは、カセットボンベに使われるガスです。耐久力があり何年も使うことができますが、缶が錆びてしまうとガス漏れの危険があります。なので、缶にサビを見つけた場合は迅速に処分するのが良いです。

特に、カセットボンベを災害時用に備蓄している人は1年に1回、缶が錆びていないか確認しましょう。錆びていたら中身が残っていたとしても買い替えることをおすすめします。

LPガスは空中で放出しても問題はないので、人気のない場所で全てのガスを出し切ってしまいましょう。カセットボンベはアスファルトなどの硬いところに先端を押し付けることによって、ガスを出すことができます。

また、LPガスは生活用品と同様に火気厳禁です。絶対にライターやマッチの近くで噴射しないようにしましょう。カセットボンベのガスは可燃性なので、爆発を起こして大惨事になる危険性があります。

殺虫剤

家庭で使うスプレー缶タイプの殺虫剤は毒性が低いものがほとんどです。しかし、それでも大量に放出すると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

なので、大き目のビニール袋に液体の吸収力が高い新聞紙を入れ、そこに残りの殺虫剤を噴射させましょう。そうすれば、新聞紙が殺虫剤を吸収し、周りにガスが飛び散るのを防いでくれます。

また、無風のときに行うことで、噴射したガスを確実にビニール袋の中に入れることができます。作業をする際は、安全のため人気のない場所でマスクをして行いましょう。